馬場状態は開催毎、年単位で大きく異なり、平均タイムも変わってきます。
最新版の基準タイムからレースの優劣を判断することが出来ます。是非活用してください。
集計期間は、2022年9/10〜2025年8/31です
中京ダート1400m|時計分析+KTB式プロ表
この記事は「時計面だけ」を徹底比較します。
まずは1画面で全体像(C)→ 次に根拠の全指標(A)の順で深掘りします。
C|2段構成(勝ちタイム+前半3F)スマホ1画面比較
※ 青が濃いほど「速い(数値が小さい)」。
勝ちタイム(分秒)
| クラス | 全体 | 良 | 稍重 | 稍重〜重不良 | 重不良 |
|---|---|---|---|---|---|
| 未勝利 | 1:25.4 | 1:25.6 | 1:25.6 | 1:25.0 | 1:24.6 |
| 世代限定1勝+OP | 1:24.8 | 1:24.8 | 1:26.0 | 1:24.6 | 1:23.2 |
| 1勝クラス | 1:24.7 | 1:24.8 | 1:24.6 | 1:24.2 | 1:23.9 |
| 2勝クラス | 1:24.0 | 1:24.3 | 1:23.4 | 1:23.3 | 1:23.3 |
| 3勝クラス | 1:23.6 | 1:23.9 | — | — | 1:22.4 |
| OP | 1:23.0 | 1:23.1 | 1:23.6 | 1:22.9 | 1:21.6 |
前半3F
| クラス | 全体 | 良 | 稍重 | 稍重〜重不良 | 重不良 |
|---|---|---|---|---|---|
| 未勝利 | 35.1 | 35.1 | 35.4 | 35.2 | 35.1 |
| 世代限定1勝+OP | 35.3 | 35.1 | 36.5 | 35.7 | 34.9 |
| 1勝クラス | 34.7 | 34.7 | 34.8 | 34.8 | 34.8 |
| 2勝クラス | 34.7 | 34.7 | 35.0 | 34.6 | 34.6 |
| 3勝クラス | 34.8 | 34.9 | — | — | 34.2 |
| OP | 34.4 | 34.7 | 33.9 | 33.8 | 33.6 |
「—」は該当データなし(空欄)扱いです。
時計面だけの超プロ解析(中京ダ1400)
1) まず結論:昇級の壁は「勝ちタイムの底上げ」に出る
全体の勝ちタイムは 未勝利 1:25.4 → 1勝 1:24.7 → 2勝 1:24.0 → 3勝 1:23.6 → OP 1:23.0。 クラスが上がるほど「遅い馬場でも勝ち切る時計」が必要になります。
2) 未勝利→1勝:前半は大差ない。差は「勝ち切る時計」
前半3Fは未勝利(全体35.1)に対し、1勝(全体34.7)で少し速くなる程度。
それでも勝ちタイムは 0.7秒短縮(1:25.4→1:24.7)。
ここが「未勝利で止まる馬/伸びる馬」の最初の分岐点になりやすいです。
3) 1勝→2勝:勝ちタイムが“もう一段”沈む(ここが本命の壁)
2勝は全体で1:24.0。1勝(1:24.7)から0.7秒の上積み。 さらに「稍重〜重不良」「重不良」で1:23.3まで出るのが強烈で、昇級馬はここでふるいにかけられます。
4) 3勝〜OP:データが薄い馬場は“参考”に落とすのがプロ
3勝とOPは、馬場によってレース数が少ない箇所があります。 速い数字が出ていても「サンプルが薄い」なら断定は避け、全体+主要馬場(良/稍重)中心で見るのが安全です。
A|KTB式プロ表A(全指標・全クラス×馬場)
表の並び:クラス → 馬場 → レース数 → 含水率 → 前半3F → 勝ちタイム → 勝ち馬上がり → 最速上がり → 上がり1位 (※ 上がり1位=上がり1位馬の平均着順)
| クラス | 馬場 | レース数 | 含水率 | 前半3F | 勝ちタイム | 勝ち馬上がり | 最速上がり | 上がり1位 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 未勝利 | 全体 | 57 | 6.0% | 35.1 | 1:25.4 | 37.6 | 37.3 | 2.5 |
| 良 | 38 | 3.0% | 35.1 | 1:25.6 | 37.8 | 37.5 | 2.8 | |
| 稍重 | 9 | 9.8% | 35.4 | 1:25.6 | 37.6 | 37.2 | 2.0 | |
| 稍重〜重不良 | 20 | 12.0% | 35.2 | 1:25.0 | 37.2 | 37.0 | 2.0 | |
| 重不良 | 12 | 13.5% | 35.1 | 1:24.6 | 37.0 | 36.9 | 1.9 | |
| 世代限定1勝+OP | 全体 | 10 | 5.3% | 35.3 | 1:24.8 | 36.9 | 36.5 | 2.8 |
| 良 | 8 | 4.1% | 35.1 | 1:24.8 | 37.0 | 36.6 | 3.0 | |
| 稍重 | 1 | 8.0% | 36.5 | 1:26.0 | 36.5 | 36.5 | 1.0 | |
| 稍重〜重不良 | 2 | 10.3% | 35.7 | 1:24.6 | 36.3 | 36.1 | 2.0 | |
| 重不良 | 1 | 12.5% | 34.9 | 1:23.2 | 36.1 | 35.6 | 3.0 | |
| 1勝クラス | 全体 | 61 | 5.5% | 34.7 | 1:24.7 | 37.4 | 36.8 | 3.3 |
| 良 | 47 | 3.7% | 34.7 | 1:24.8 | 37.5 | 37.0 | 3.5 | |
| 稍重 | 6 | 10.0% | 34.8 | 1:24.6 | 37.4 | 36.6 | 2.5 | |
| 稍重〜重不良 | 14 | 11.5% | 34.8 | 1:24.2 | 37.0 | 36.4 | 2.6 | |
| 重不良 | 8 | 12.7% | 34.8 | 1:23.9 | 36.6 | 36.2 | 2.6 | |
| 2勝クラス | 全体 | 20 | 5.9% | 34.7 | 1:24.0 | 36.9 | 36.3 | 2.6 |
| 良 | 15 | 3.4% | 34.7 | 1:24.3 | 37.0 | 36.6 | 2.6 | |
| 稍重 | 1 | 6.5% | 35.0 | 1:23.4 | 36.4 | 35.9 | 4.0 | |
| 稍重〜重不良 | 5 | 13.2% | 34.6 | 1:23.3 | 36.3 | 35.5 | 2.4 | |
| 重不良 | 4 | 14.8% | 34.6 | 1:23.3 | 36.3 | 35.5 | 2.0 | |
| 3勝クラス | 全体 | 11 | 5.0% | 34.8 | 1:23.6 | 36.3 | 35.9 | 3.2 |
| 良 | 9 | 3.5% | 34.9 | 1:23.9 | 36.3 | 35.9 | 2.8 | |
| 稍重 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 稍重〜重不良 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 重不良 | 2 | 11.8% | 34.2 | 1:22.4 | 36.2 | 35.5 | 5.0 | |
| OP | 全体 | 9 | 6.0% | 34.4 | 1:23.0 | 36.3 | 36.2 | 2.4 |
| 良 | 6 | 4.0% | 34.7 | 1:23.1 | 36.1 | 36.1 | 2.3 | |
| 稍重 | 2 | 8.5% | 33.9 | 1:23.6 | 37.5 | 37.2 | 3.5 | |
| 稍重〜重不良 | 3 | 12.0% | 33.8 | 1:22.9 | 36.7 | 36.4 | 2.7 | |
| 重不良 | 1 | 19.0% | 33.6 | 1:21.6 | 35.0 | 35.0 | 1.0 |
※「勝ちタイム」は分秒表記。
※ 「上がり1位」は「上がり1位の脚を使った馬の平均着順」。
使い方
まずCで「クラス差」と「馬場での出やすい時計」を把握。
次にAで「前半3F・上がり・含水率・レース数」を見て、数字が出た理由を確認します。
目次
中京ダート1400m|タイム分析
※この記事は「時計面だけ」を徹底分析します(コース形状・展開解説・馬の個別評価は扱いません)。
1) まず結論:このコースは「昇級で縮まる」タイプ
中京ダート1400mは、クラスが上がるほど勝ちタイムが順当に詰まりますが、その差は“急激”ではなく、一定の刻みで詰まっていきます。
つまり「未勝利を勝てる=即1勝で通用」ではなく、昇級ごとに必要な時計の更新が確実に求められるタイプです。
2) 全体(馬場ミックス)で見る「昇級の壁」
- 未勝利:1:25.4
- 1勝:1:24.7(-0.7秒)
- 2勝:1:24.0(-0.7秒)
- 3勝:1:23.6(-0.4秒)
- OP:1:23.0(-0.6秒)
ポイントは「-0.7秒」が2回続くところです。
未勝利→1勝、1勝→2勝は、どちらも約0.7秒の更新が必要。ここがこのコースの“実質的な二段階の壁”です。
◆ 壁①:未勝利 → 1勝(-0.7秒)
未勝利の平均勝ち時計1:25.4に対し、1勝の平均勝ち時計は1:24.7。
ここで大事なのは、「未勝利勝ち直後は時計が足りないケースが普通に起きる」ということ。
未勝利勝ち馬を1勝で評価するなら、未勝利勝ち時計が“1勝平均に近いかどうか”が最優先になります。
◆ 壁②:1勝 → 2勝(-0.7秒)
さらに1勝平均1:24.7から、2勝平均1:24.0へ。ここも約0.7秒。
この更新幅は小さく見えて、ダート1400では非常に重いです。
「1勝で上位安定=2勝で即通用」とは限らず、時計更新の余地が必須になります。
◆ 壁③:2勝 → 3勝(-0.4秒)
2勝→3勝は-0.4秒で、更新幅は少し緩みます。
ただしここは「頭打ち」ではなく、上のレンジに入るための微調整に近い壁です。
◆ 壁④:3勝 → OP(-0.6秒)
3勝→OPは再び-0.6秒。ここは「一段上の時計ゾーン」に入る差です。
OPで戦うには、単なる積み上げではなく、勝ち時計が明確に短いゾーンに入っている必要があります。
3) 馬場別に見る「時計の出方」:結論は“重いほど速い”
馬場別の勝ちタイムは、概ね以下の傾向です。
- 未勝利:1:25.6(良/稍重)→ 1:25.0(稍重〜重不良)→ 1:24.6(重不良)
- 1勝:1:24.8(良)→ 1:24.2(稍重〜重不良)→ 1:23.9(重不良)
- 2勝:1:24.3(良)→ 1:23.3(稍重〜重不良/重不良)
- 3勝:1:23.9(良)→ 1:22.4(重不良)
- OP:1:23.1(良)→ 1:22.9(稍重〜重不良)→ 1:21.6(重不良)
つまりこのコースは、含水率が上がる側ほど時計が出やすい(短くなりやすい)タイプです。
この傾向がはっきり出ているので、時計比較の際は必ず馬場区分を揃えて判断すべきです。
4) 前半3F(レース質の入口)から見た「時計の作られ方」
ここが超重要です。勝ちタイムだけ見ても「能力」なのか「馬場」なのか「前の速さ」なのかが混ざります。
前半3Fを見ると、各クラスの“時計が出る構造”が見えます。
◆ 未勝利(全体35.1)
未勝利は前半3Fが35.1で、基準となる速度帯。
このゾーンで勝ち時計1:25.4というのが土台です。
◆ 1勝・2勝(全体34.7)
1勝・2勝は前半3Fが34.7で同じです。
つまり、クラスが上がっても前半の速さは大きく変わっていないのに、勝ち時計は詰まっています。
ここから言えることは明確で、中京ダ1400の昇級は「前半が速くなる」より「全体時計が詰まる」方向で進むということです。
◆ OP(全体34.4)
OPは前半3Fが34.4まで上がります。
ここで初めて、前半自体が一段ギアを上げたゾーンに入ります。
OPで1:23.0が出るのは、単に後半が優秀なだけでなく、レース全体のスピード水準が上がっているためです。
5) 実戦で使う「昇級チェック」:数字だけで判定する
◆ 未勝利勝ち馬が1勝で“即通用”する条件
基準は「1勝平均」に寄っているかです。
未勝利勝ち時計が1:24.7付近(全体)に近いほど、昇級即通用の確度が上がります。
逆に1:25.4付近で勝っている場合は、平均的には“更新が必要”になります。
◆ 1勝で頭打ちになる典型
1勝平均1:24.7から2勝平均1:24.0へは-0.7秒。
ここを超えられない馬は、「勝ち時計が1:24.5〜1:24.8あたりで止まりやすい」傾向になります。
このゾーンで足踏みしている限り、上には行きづらいです。
◆ 2勝→3勝は「0.4秒の微更新」
2勝平均1:24.0から3勝平均1:23.6へ。
ここは“劇的な更新”より、レース選び・馬場・噛み合いで届く範囲になります。
つまり2勝で1:23秒台前半に触れている馬は、3勝に上げる素地があります。
◆ OPは「別ゾーン」
3勝平均1:23.6 → OP平均1:23.0。
ここは再び-0.6秒で、3勝の上位で頭一つ抜けた時計が必要です。
3勝で安定して1:23.3前後を出せない馬は、OP水準では苦しくなります。
6) 最後に:このデータで一番価値がある使い方
中京ダ1400のタイム分析で最も価値が出るのは、「昇級で止まる馬/伸びる馬」の切り分けです。
- 未勝利→1勝:-0.7秒更新できるか
- 1勝→2勝:さらに-0.7秒更新できるか
- 2勝→3勝:-0.4秒を“積み上げ”で届くか
- 3勝→OP:-0.6秒で“ゾーン移動”できるか
この4段階を、馬場区分を揃えたうえで見れば、時計だけで「伸びしろ」をかなり高精度に判定できます。









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