馬場状態は開催毎、年単位で大きく異なり、平均タイムも変わってきます。
最新版の基準タイムからレースの優劣を判断することが出来ます。
是非活用してください。
集計期間は、2022年9/10〜2025年8/31です。
目次
全クラス基準タイム一覧表
中京ダート1200m|KTB式プロ表A(標準版)
| クラス | 馬場 | レース数 | 含水率 | 勝ちタイム | 前半3F | 勝ち馬上がり | 最速上がり | 上がり1位 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 未勝利 | 全体 | 45 | 5.6% | 1:12.6 | 35.2 | 37.1 | 36.8 | 3.2 |
| 良 | 35 | 3.6% | 1:12.9 | 35.3 | 37.3 | 37.0 | 3.5 | |
| 稍重 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 稍重〜重不良 | 10 | 12.6% | 1:11.7 | 35.0 | 36.6 | 36.2 | 2.1 | |
| 重不良 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 世代限定1勝 | 全体 | 3 | 4.9% | 1:11.9 | 34.6 | 36.2 | 35.9 | 1.3 |
| 良 | 2 | 2.6% | 1:12.0 | 34.2 | 36.2 | 36.2 | 1.0 | |
| 稍重 | 1 | 9.6% | 1:11.8 | 35.6 | 36.2 | 35.5 | 2.0 | |
| 稍重〜重不良 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 重不良 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 1勝クラス | 全体 | 46 | 6.1% | 1:11.7 | 34.8 | 36.5 | 36.1 | 3.5 |
| 良 | 34 | 3.8% | 1:12.0 | 34.9 | 36.7 | 36.6 | 3.7 | |
| 稍重 | 3 | 11.7% | 1:11.4 | 34.2 | 36.4 | 35.9 | 4.7 | |
| 稍重〜重不良 | 10 | 12.9% | 1:10.8 | 34.4 | 35.8 | 35.5 | 3.0 | |
| 重不良 | 7 | 13.4% | 1:10.5 | 34.5 | 35.6 | 35.4 | 2.3 | |
| 2勝クラス | 全体 | 19 | 5.2% | 1:11.4 | 34.6 | 36.1 | 35.7 | 3.6 |
| 良 | 17 | 4.2% | 1:11.5 | 34.6 | 36.1 | 35.7 | 3.8 | |
| 稍重 | 1 | 9.6% | 1:11.8 | 35.6 | 36.1 | 35.5 | 2.0 | |
| 稍重〜重不良 | 2 | 14.3% | 1:10.5 | 34.6 | 35.8 | 35.4 | 2.0 | |
| 重不良 | 1 | 19.0% | 1:09.1 | 33.6 | 35.5 | 35.3 | 2.0 | |
| 3勝クラス | 全体 | 5 | 4.8% | 1:10.9 | 34.3 | 35.7 | 35.1 | 4.0 |
| 良 | 4 | 3.1% | 1:11.1 | 34.5 | 35.7 | 35.1 | 4.8 | |
| 稍重 | 1 | 11.6% | 1:10.2 | 33.5 | 35.5 | 35.5 | 1.0 | |
| 稍重〜重不良 | — | — | — | — | — | — | — | |
| 重不良 | — | — | — | — | — | — | — |
中京ダート1200m|超プロ解析(超深掘り)タイム分析記事
この記事は、「馬場分類(全体/良/稍重/稍重〜重不良/重不良)」別の平均値を使い、時計面だけを徹底的に分解して読み解く“実戦向け”の分析です。
※「上がり1位」は上がり最速馬の平均着順(小さいほど強い)として扱います。
1) まず結論:このコースの“勝ち時計の壁”はどこか?
勝ちタイムの「基準」を最初に置きます。中京ダ1200は、クラスが上がっても“極端に”時計が詰まりにくい日がある一方で、馬場が湿ると一気に別競技になります。
今回のデータでも、勝ち時計の主戦場は1:12台〜1:10台に分布しています。
- 未勝利(全体):1:12.6
- 1勝(全体):1:11.7
- 2勝(全体):1:11.4
- 3勝(全体):1:10.9
クラスが1段上がるごとに、全体平均の勝ち時計は概ね0.3〜0.9秒ずつ詰まっています。
ここから言えるのは、昇級のときに「数字で足りているか?」を判断するなら、“0.5秒”をひとつの壁として見るのが実戦的ということです。
2) 昇級ギャップ(超重要):勝ち時計が詰まるだけではない
昇級時に見落とされがちなのが、勝ち時計が速くなる理由です。
上のクラスほど、単に速いだけでなく、前半が整ったまま全体が速い=“レベルで速い”ことが多い。
◆ 1勝 → 2勝:勝ち時計は0.3秒前後
- 1勝(全体)1:11.7 → 2勝(全体)1:11.4
この差は小さく見えますが、ここで重要なのは後半の質です。
2勝は上がりが36.1/最速35.7(全体)で、“勝ちが上がり依存になりすぎない”ゾーンに入りやすい。
◆ 2勝 → 3勝:勝ち時計が一気に“1:10台の常連”へ
- 2勝(全体)1:11.4 → 3勝(全体)1:10.9
ここが昇級の最大の壁になりやすいです。
「1:11.4で勝てた」では足りないことが普通に起きる。
“1:10台に入れた経験”があるかが、昇級での安全度を大きく左右します。
3) 馬場で別競技:湿りの破壊力(ここが超深掘り)
中京ダ1200は、湿りが入るほど勝ち時計が前に倒れていきます。
今回のデータでも、その傾向がはっきり出ています。
◆ 1勝:良→重不良で「1.9秒」短縮
- 良:1:12.0(含水率3.8%)
- 重不良:1:10.5(含水率13.4%)
1.5秒以上動くのは、指数・基準タイム運用では無視できないレベルです。
つまり、同じクラスでも「良の1:12.0」と「重不良の1:10.5」を同列で比較すると、評価が壊れます。
◆ 2勝:重不良で「1:09.1」まで出る(ただし注意)
- 重不良:1:09.1(含水率19.0% / レース数1)
数字だけ見ると超高速ですが、レース数1のため、ここは“代表値”ではなく参考値として扱うべきです。
4) 前半3Fから読む:中京ダ1200は“前半の強度”がクラス差の正体
前半3Fは、クラス差というより「勝ちやすい展開の幅」を示します。
◆ 未勝利:前半が重い(35.2〜35.3)=押し切りが成立しやすい
- 未勝利(全体)前半3F:35.2
- 未勝利(良)前半3F:35.3
この帯域は「テンが極端に速い」ゾーンではないため、前に行ける馬の勝ち筋が残りやすい。
◆ 3勝:前半3Fが34.3(全体)まで上がる=前半の地力が要求される
- 3勝(全体)前半3F:34.3
同じ距離でも、ここまで来ると前半から置かれない性能が重要になります。
つまり昇級で必要なのは、単純な末脚よりも、“前半を踏んで残る”能力になりやすい。
5) 上がり・最速上がり:このコースは「上がり最速=勝ち」になりにくい
上がり関連は「勝ち馬上がり」と「最速上がり」をセットで見ます。差が小さいほど、勝ちが“末脚だけ”では決まっていないサインです。
◆ 1勝(全体):勝ち馬36.5 / 最速36.1(差0.4)
差0.4は「最速が勝ち馬と近い」=差しの一撃だけで勝ち切るのが難しい傾向を示します。
前半の位置取りの重要度が上がります。
◆ 2勝(全体):勝ち馬36.1 / 最速35.7(差0.4)
ここも同様に差が小さい。
上のクラスほど、上がり最速でも取りこぼすシーンが増える“典型”になりやすいです。
◆ 3勝(全体):勝ち馬35.7 / 最速35.1(差0.6)
差がやや拡大。これは「勝ち切るための末脚の質」も要求され始めるサインですが、
それでも結論は同じで、前半性能×上がりの両立が必要になります。
6) 「上がり1位(平均着順)」が示す、超実戦のヒント
上がり最速馬がどのくらい勝ちに近いかを、平均着順で見ます。
この数値が大きいほど、上がり最速が届かない=前が強い(または前半が重要)傾向です。
◆ 1勝:上がり1位が「3.5〜2.3」まで振れる
- 1勝(全体)3.5
- 1勝(重不良)2.3
“重いほど前が止まりやすい”ではなく、今回の数字では湿った方が上がり最速馬の着順が改善しています。
これは、湿りで隊列が締まりやすくなり、差しの届く幅が増えるパターンが示唆されます。
◆ 3勝:全体4.0(ただし母数5)=上がり最速でも勝ち切れない日がある
母数が小さいので断定は禁物ですが、「上がり最速=勝ち」ではないことは強く示しています。
3勝以上は、上がり最速は“能力証明”にはなるが、勝ち切り条件は別(前半の位置、仕掛け、流れ)になりやすいです。
7) 超プロ運用:このデータから“昇級馬”を評価する具体ルール
最後に、実戦で迷わないための“型”を置きます。
ルールA:勝ち時計は「良の基準」で見る(湿りで誤判定しない)
- 良で時計が足りている馬は、昇級でも崩れにくい
- 湿った馬場だけで稼いだ時計は、良で再現できるか要確認
ルールB:3勝へ上がるなら「1:10台経験」を重視
- 2勝勝ちが1:11台でも、次で止まる典型が出やすい
- 1:10台に入れた実績があると“上限”評価がしやすい
ルールC:上がり最速は「勝ち切り性能」ではなく「能力の芯」
- 上がり最速=強いは正しい
- ただし勝つには前半位置が噛む必要がある(このコースの構造)
まとめ(超プロ版)
- 中京ダ1200は、昇級で0.5秒の壁が現実に効く
- 湿りは勝ち時計を1秒以上動かすので、良基準で見ないと評価が壊れる
- 上のクラスほど、前半の強度×末脚の両立が必要
- 上がり最速は“能力”だが、勝ちは前半性能が握りやすい










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